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茶道のこころ– spirit of chado –

一碗の抹茶をおいしく飲んでいただくため。
そして、その時間を心地よく過ごしていただくために、道具を準備し部屋を整えるなどしてお客様をお迎えする。招かれた客はその気持ちを素直に受けとめて共にする時間を楽しく過ごす。

これが茶道です。
茶道の作法は「堅苦しい」「小難しい」と思われがちですが、おいしい抹茶を飲むための“知恵と工夫”が凝縮されています。

その根底にある心得が「和敬清寂(わけいせいじゃく)」です。

お互いに心を開いて仲良くすること

お互いに敬う合うこと

目に見えるところも、心の中も清らかであること

どんなときも動じない寂(しず)かな心のこと

茶道の作法は時代に応じて工夫しながらカタチを変え、昔ながらの教えを闇雲にならうことはありません。

たとえば近年コロナ禍によりさらに強くなった衛生意識など、その時、その時代によって、人々が心地よく過ごせるすがたはうつろうからです。

ただ唯一、「和敬清寂」の精神を忘れずに、時代にかなった「もてなし」を日々稽古していきます。

茶道を習うメリット

癒やしの時間を持てる

茶道の稽古場は、日常生活とは異なる空間と時間が流れています。
適度な緊張感の中、不快な音を立てないよう道具を丁寧に扱ったり、動作を美しく流れるように意識したり、常に自分自身の挙動に集中して取り組みます。
それはいわゆるマインドフルネスと同様で、「今していることに意識を向ける」ことでストレスや不安を取りのぞきココロを休めることが期待できます。

美しい振る舞いや礼儀作法が身につく

茶道では常に相手への思いやりや気配りを持って行動します。
相手が居心地良く感じる所作やマナーは、一日二日で簡単に身につくものではありません。
茶道の作法を稽古を通じて繰り返し意識し学ぶことで、言葉遣いや美しい所作、マナーが身につき日々の何気ないことも自然と丁寧に対応できるようになるでしょう。

日本の総合芸術を学べる

茶道は花や書画、香、工芸、建築、庭園、着物、料理や菓子など幅広い分野と関わりがあり、日本の文化を多く内包しているので総合芸術だといわれています。
茶道の稽古を通して、季節を五感で感じられるような茶室のしつらえ、掛け軸をはじめとした数々の茶道具、茶や菓子などに触れながら教養をつけ、審美眼を養います。

幅広い人付き合いができる

稽古場には茶道の稽古を目的に、年齢や職業、経験などを超えた様々な人が集まります。
日常生活での立場は関係なく、同じ目線に立った仲間ができ、幅広いおつきあいができるでしょう。


茶道に限ったことではありませんが、向き合い方次第でメリットもデメリットもそれぞれです。

千利休が和歌の形式で茶道の精神や作法の心得を残したとされる「利休百首」の中に、

習いつつ見てこそ習へ習わずに
よしあしいうは愚かなりけり

という一首があります。

茶道が古くさくて現代には不必要なものか、堅苦しく時代遅れなものか、実際に経験しご自身でぜひ見極めてみてください。